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小林斐子草木染織展のご案内

11月の清滝テラの催しをご案内します。

毎年紅葉の季節に清滝で作品展を開催し、自然の植物から色を見つけ、染めと織りの作品を作り披露してくれる小林さん。武蔵野美大で日本画を学び、郡上紬の人間国宝、宗廣力三氏に紬織を学び、染め織40年のベテランです。本格的な織や染めを日常の暮らしの中に導きたいと、着やすい服やコートの形で作品を発表しています。

ジャケットやコート、ストールなど様々な作品を展示販売しますが、今年は「スカーフを草木染めしましょう!」の体験コーナーもあります。

会期中の水、土、日の3日間開催予定で、染色材料はコブナグサ、栗、アカネの3色です(1日1色)。先着でご希望をお聞きしながら、何曜日にどの色を染めるか決定していきたいと思います。ご関心ある方は、お友達などとお誘い合わせの上、お早めにご相談ください。(1日10人程度まで受付可、要予約 参加費2000円)

ちょうど展覧会の頃は清滝の紅葉の季節です。清滝の自然と小林さんの服の自然の彩りを、共に楽しんでいただきたいと考えています。

布と革の手仕事展終了

sow&zucaナラサキシノブさんと桂野和美さんの「布と革の手仕事展」会期終了しました。

 

会期中にはお二人の展示に加え、3回のワークショップも行われました。

ナラサキさんのワークショップは、インドの手織り布に小豆を入れておもいおもいの水玉を作る、細かな豆絞りに縫い絞りを加えて藍染めしました。細かい作業に思いの外時間がかかりましたが、お昼は千原佳世さんのトルコ風ランチプレートをいただき、午後には袋物を仕上げる縫い物作業にかかりました。

チクチクお針を動かし、だんだん時間が迫ってきて、最後はナラサキさんの素早いミシンワークの助けも借りて、夕方なんとか袋が出来上がりました。

桂野さんには革のバッグを作るワークショップをしていただきました。

皆、革を縫うというのは初めてで、最初はチクチク縫えばいいのかな、くらいにしか思っていませんでしたが、細かいパーツを一つ一つ用意し、下作業をして、針穴を開けて、手縫いする(しかも2本の針を同時に使って!)という、たくさんの手順を経て初めて出来上がる手仕事の過程を身を以て知ることになりました。

こちらもやはり時間はかなりオーバーして、辺りが暗くなりだして、帰りの時間が気になったことでしたが、ここでやめるわけにはいかないと皆さん最後まで頑張られて、ついに全員自分だけのマイオリジナルバッグが出来上がりました!

どちらも想像以上に時間がかりましたが、一つ一つの仕事を積み重ねていかないとものは出来上がらないこと、綺麗な仕上がりのためには丁寧な下準備が必要なこと、など学ぶところは大で、さらに出来上がったものは長く大事に使いたくなる愛おしさも大と、手仕事の醍醐味を味わうワークショップになった気がしています。

そう思ってみると、展示されている作品もまた違う目で見ることになり、作家さんへの尊敬の念も湧いてくるようでした。

楽しかった会期もあっという間に終わり、みなさんとの出会いに感謝申し上げます。またお会いしましょう。

展覧会始まりました

9月28日から10月3日まで、清滝テラにてsow&zuca布と革の手仕事展始まりました。清滝には秋草が茂り、水澄んで、夕方には鹿の鳴き声が谷間に響いています。秋が来たんだなあ!と実感します。

sowのナラサキシノブさんは、手紡ぎ手織りの布から手作りしたブラウスやスカート、パンツなど、着心地良くかつオシャレな数々揃っています。このところこだわっている藍染めのストール類も豊富です。

zucaの桂野和美さんも、革の素材にこだわり、色の組み合わせや縫い目にこだわり、大小バッグにお財布、小物など、楽しめる新作がたくさん揃いました。

初日から賑わっていますよ!どうぞみなさんのお越しをお待ちしております。

sowナラサキさん新作

sowナラサキさんからも出来たてホヤホヤの新作写真が届きました。

写真と一緒にナラサキさんの文章が送られてきましたので、それを読んでいただきたいと思います。(以下掲載)

「私がずっと使い続けているラオスの手紡ぎ草木染手織綿のコートワンピース完成しました!

17年前せっかく独立したんだから、普通の生地屋さんでは売ってない生地を使いたいなぁ~と思い求めて出会ったときからのお付き合い。飽きることなく素材として使わせてもらっています。飽きない要素は、手触り、自然から生み出される色、そして私が普通の機会織の生地ではもう もの足らない感覚人間になってしまいました。全行程 手作業の布は世界にもほんのわずかしか残ってない中、とても贅沢な思いがします。
この手紡ぎの糸の1本1本がみんな表情が違うので、ふわっと感があり、カチッとおさまってないところが好きです。
色んな生地を使っているので、裏の見返しをそれらで繋ぎました。「裏豪華主義」の一点です。」

いいですね!

服を選ぶとき、もちろん自分の好きな服を選ぶのだけれど、作り手とどこか思いを共有できる、大切にしているものに共感がある、っていうのは、大事なことのように思える私です。

実物を見るのが楽しみです。

 

 

布と革の手仕事展 まもなくです

お彼岸も過ぎ、今週木曜日からいよいよ展覧会が始まります。

sowナラサキシノブさんとzuca桂野和美さんもラストスパートで最後の制作に取り組んでいます。

これはzucaさんの手提げバッグに色違いの皮でポケットを付けたバージョン。

こちらは8センチ×8センチの正方形の小さな革を32枚縫い合わせて完成させるという力作です。

女性の革作家さんらしいちょっとした心遣いやデザインへのこだわりなど、楽しんでいただければ幸いです。

 

 

 

新聞掲載

日経新聞にテラのことを紹介していただきました。

「竹紙」とはどんな紙なのか、なぜ、私が「竹紙」というという特殊な手漉紙を専門に扱うことになったのか、東京から記者さんが取材に来てくださり、結構長く話し込むこととなり、あれこれお話ししたことを記事にまとめていただきました。

掲載場所が新聞裏面で目立つところだったせいか、丁寧に竹紙の紹介をしていただいたせいか、長年お会いしていなかった友人が連絡をくれたり、竹紙に興味を持たれた方がご遠方から訪ねてくださったり、予想以上の反響に驚いています。

竹紙に魅力を感じてくださる方も多いのだなあ。まだまだ竹紙をご存じない方も多いのだなあ。

テラの会社を設立したのは1998年秋、竹紙の店を始めたのは1999年1月、まもなく20周年になります。細く長くではありますが、持続は力で「竹の紙」を紹介していく努力を続けていきたいと改めて思っているところです。

藍布染め&バッグ作りWS

さて、今日はsowナラサキシノブさんの染め布バッグワークショップについてちょっとご紹介しますね。

このワークショップは、ただの袋物にあらず、インドの手織り布を大和藍で藍染めするところから始めます。そして、その藍染めに使うのが「小豆」です。

「豆絞り」っていうのは、今では小さな水玉の絞り染めのことを言いますが、元々は本物の小豆を入れて絞り染めにしていたんですね!昔はお手玉にも小豆を入れたりしたものだけれど、暮らしの中のものをうまく使いまわしながら、手作りが行われていたんだなあと、その知恵に感心します。

細かな豆絞りは手間がかかりますが、自分の好きなだけ絞りを入れて、お好きなデザインにも工夫できるのが魅力です。豆絞り以外の絞りかたもプラスできますよ。

午前中に豆絞りして布を染めた後は、干している間にランチタイム!
今回のランチは、ナラサキさんのご友人の千原佳世さんが作る「ひよこ豆と牛肉の煮込みとテラのかまど炊きご飯のトルコ風プレートランチ」です。トルコ料理やインド料理をお得意とする千原さんと、いろいろな国々を旅をしながら布に出会ってきたナラサキさんの旅の話を、ランチしながら聞くのも楽しみですね。(テラ小林もかまど炊き&旅話に参入予定です)

午後は、チクチク、袋を縫いましょう!
手縫いが基本ですが、必要なところにはミシンの助っ人も用意予定。
サイズは35㎝×31㎝。このまま持ってもよし、大きな鞄にたたんで入れてもよし、マイバッグを仕上げましょう。

ワークショップは9月29日実施 時間11:00~16:00
参加費は4500円(染めと縫いの講習、材料費込み)、昼食は別途1000円
テラまでメールでもメッセージでもお申し込みください。
参加者受付中です!

秋の気配とともに

さてさて、台風と共に連休も過ぎ去り、秋の気配が漂ってきました。

ここのところ、個人的にもサプライズな出来事があり、また、他所でのイベントに参加したり、大地再生講座に参加したり、ちょっと充電の日々でした。地上に風を通し、大地に空気を入れ、水の流れを作ってあげることーこれ今回の大地再生講座で学んだ基本的なことですがー大地も人も同じで、私も風通しを良くし、体をカチコチにせずに、血流の流れを良くして、次なるテーマに進んでいきたいと思います。

さて、その次なるイベント
「sow&zuca 布と革の手仕事展」9月28日(木)〜10月3日(火)

現在、sowナラサキシノブさんとzuca桂野和美さんはそれぞれ最後の制作追い込み中です。

zuca桂野さんの作業風景です。革包丁でパーツごとに革をカットして、縫い合わせていくのだそうです。これはバッグと小物のお財布用だそうですよ。どんな作品となってお目見えするのでしょうね?

会期中は全日展示販売していますが、3日間はカバン作りのワークショップをしていますよ(9月29日は布バッグ、30日と10月2日は革バッグ作りの講習です)。

★9月30日(土)、10月2日(月)は桂野和美さんの指導のもと、革の鞄の手作り教室です。「革なんて縫ったことないよ〜」という方も大丈夫!チクチク手縫いで自分だけの革の鞄が縫えますよ!
色はキャメル、チョコ、グリーンの3色からお好きな色を選べます。13:00~16:30まで 参加費は WS代9000円(材料、講習費込み)

基本は上の写真ですが、これに端切れの革でポケットやタグ付けなどちょっとしたアレンジも可能とのこと、当日桂野さんが端切れの革を持ってきてくれますので、自分だけのオリジナルバッグを作ってみてはいかがでしょう?

まだどちらの日もお申し込み受付中です!ただし、革バッグは、材料用意の都合上今週中(9月23日まで)にお申し込みを。

どうぞテラまでお電話でもメールでもFBのメッセージでも、お申し込みお待ちしています!テラ小林も参加予定です。ご一緒にチクチク楽しくやりましょう!参加者募集中!

sow&zuca 布と革の手仕事展

9月28日(木)〜10月3日(火)清滝テラの展覧会のご案内です。

アジアを巡り、そこで出会った布を持ち帰り、手織り綿を中心とした着心地の良い服をデザイン縫製しているナラサキシノブさん(sow)と、植物のタンニンでじっくり鞣された革を革包丁で切り、ロウ引きの麻糸で手縫いしてバッグや小物を作る桂野和美さん(zuca)の作品展です。

ナラサキさんとはラオスが縁で親しくなりました。私も竹紙の調査で訪れたラオスの村ですが、ここでは手紡ぎ手織り草木染めのアジア綿の布が当たり前の世界。今の日本なら「希少価値の完全オーガニック」ということになると思うのですが、ラオスの村では誰もそんなことは言わず、当然のごとく(というかそれしかない)それが粛々と作られています。

ナラサキさんはラオス、タイ、インド、ブータンなど、そうしたアジアの手仕事の場所を巡り、作り手と交流して布を入手し、服を作っています。ものづくりの現場と風土を見てきているわけですから、布を無駄にせず、手作業の良さを生かし、伝統を知りつつ、かつ現代に生かした服作りを、と目指すことになるわけです。

一方、桂野さんとはナラサキさんを通じて何年か前に知り合いました。作品を拝見して最初に感動したのは、その軽さです。大体、革の作家さんは男性の方が多く、その作品はカッコ良いもののがっちりしていて結構重いものが多いのです。何も入れていないカバンの存在感でちょっと肩がこる、、そんな作品も多いのですが、桂野さんの革のカバンは、ふんわり柔らかく、とても軽い!!それはとてもありがたいことでした。

植物のタンニンでじっくり鞣した革を丁寧に切り出し、ロウ引きの麻糸で手縫いしています。さらに幼い子供さんを持つお母さんですから、お母さんが持ってもよし、子供さんが持ってもよし、もちろんお父さんが持っても、という、使いやすさとデザイン性が共存する女性目線の革仕事、そこが、今回桂野さんにご登場いただいた大きな理由です。

お二人共、今回は、会場での展示販売のほか、それぞれワークショップも予定してくださっていますし、会場にてのセミオーダーも受けてくださる予定です。どうぞ足を運んで、手に持ち、体に当ててみて、大いにお楽しみいただきたいと思います。

ワークショップのご予約も受け付けておりますので、どうぞご連絡お待ちしております。

ワークショップ
・ナラサキシノブさんのワークショップ
9月29日(金)11:00~16:00 4500円 要予約
インドの手織り布を使い、まず大和藍で豆絞り染めしてから、その藍布をバッグに仕上げます。豆絞りはお好きな模様も可能。染めと縫いの両方を1日でやりますので、ランチも用意していますよ(希望者1000円、千原さんのトルコ風ひよこ豆の煮込みとテラのかまど炊きのご飯の定食です)。染めから縫い物までナラサキさんが指導してくれます。

・桂野和美さんのワークショップ
9月30日(土)または10月2日(月)13:00〜16:30
参加費9000円 10日前までに色を選んで要予約
キャメル、グリーン、チョコの3色から革の色を選んで、手提げの革バッグを手縫いします。革で縫い物なんてしたことないけど出来る?!という方も、桂野さんがちゃんと手ほどきしてくれますので、どうぞご心配なく参加してください。

渡辺淳さんのこと

8月17日は久しぶりに若狭に行ってまいりました。と言っても決して嬉しい訪問ではなく、若狭や一滴文庫にとってなくてはならない人であった画家の渡辺淳さんのご葬儀でありました。

86歳とご高齢ではありましたが、いつまでもお元気なような気がして、いつも変わらない故郷のように思えて、ここしばらくご無沙汰してしまっていました。

淳さんとの一番最初の出会いは、水上先生と知り合って、初めて一滴文庫にお邪魔した時。一滴の庭で草むしりとお掃除をしていた年配の男性がいらして、庭仕事のお手伝いの方かなあなどと思っていたら、それが淳さんだったのでした。

いつも心安く声をかけてくださり、来る人を温かく迎えてくださり、水上先生のご著書の挿絵を100冊余りも描かれたベテランの画家であるにもかかわらず、ご自身のことも絵のことも、何の出し惜しみもなく飾ることもなく与えてくださる方でした。一滴文庫で、淳さんのアトリエで、たくさんのお話を聞き、たくさんの絵を見せていただきました。

渡辺淳さんは、水上勉先生と同じ若狭の隣り合う村に生まれ、そこで育ちました。水上先生は若くして故郷を離れ、故郷に愛憎相半ばする思いを抱きつつ都会に出て行かれたわけですが、淳さんは、生まれた若狭の谷あいの村から一度として外に出ることはないまま、そこで炭焼きや郵便配達をしながら、絵を描き続け、一生を終えました。

お二人の生き方は、全く異なるようですが、互いに分かり合う思いがあり、だからこそ水上先生と渡辺淳さんは、(年齢は水上先生が一回り上で、水上先生が渡辺さんを見出し著書の挿絵に抜擢した、といった経緯を超えてなお)、尊敬し合う良き友であり理解者であったように思います。お二人のご生前、どちらからもそういう思いを感じました。

テラでも何度か淳さんの展覧会をさせていただきました。ランプの絵、炭焼き窯のえ、仄暗い灯りの元を飛び交う蛾の絵、草むらの絵、茅葺の絵、たくさんの淳さんの絵が目に浮かびます。

清滝でも向坂典子さんと二人展をさせていただきました。清滝の自然をことのほか楽しんでくださり、清滝ではお客様とご一緒に散策しながらスケッチ会もしていただきました。その場の風景を切り取り、ササッっと描いていかれる様を目の当たりにできたことは貴重な時間でした。皆さんのスケッチを見ながらの合評会も楽しかったです。たくさんのファンがいらして、その多くの方ともいつも絵を添えたお手紙など交わしておいででした。

ご葬儀に向かう車の中で、若狭が近づくにつれ、青葉山が大きく前に見えました。若狭富士とも言われるこの山も、淳さんが好んで描いた山でした。テラに残る竹紙に描かれた青葉山の絵を見ながら、たくさんの思い出も宝物もいただいた渡辺淳さんにありがとうございましたと申し上げました。

「この谷の土を喰い、この谷の風に吹かれていきたい」という言葉そのものの一生だったと思います。