月別アーカイブ: 2017年7月

スライドトークとカレー

本日30日のギャラリートーク、満員御礼のうちに無事終了しました。来てくださった皆様、暑い中ありがとうございました!


イルピアットさん特製のカレーも、ちょうど店主水谷さんが(トークのお客様として)来てくださり、早速盛り付けのスタッフに加わってくださったので、サクサクと進行できました。


かまどご飯も、この暑さの中、2升5合薪で炊き上げ、ほぼ綺麗に食べきりました。
それでもカレーを多めに作っていただいたので、明日もご希望の方には召し上がっていただけますよ!

 

そして、好評だったスライドートーク、明日も石原さんと清水さんが夜に顔を揃えてくださることとなり、夜遅くから(11時から深夜にかけて?)再度やることになりそうですよ。
もう明日は帰らなくても良い、という方おいででしたら、眠らない清滝へ、どうぞお出かけください。

*ご注意ですが、明日31日は千日詣りの交通規制があり、一般車両は一日中トンネルから先へは入ることができません。嵐山〜清滝間は早朝から深夜までバスがピストン運行していますので、そちらをご利用いただくか、足を頼りにお越しください。
(8月1日は朝7時頃から夕方5時まで駐車場ご利用いただけます)

PACHMARHI CANTT始まりました

さて、本日7月29日より8月2日まで、石原友写真展「PACHMARHI CANTT」始まりました。

玄関前では創造と破壊のチャイ屋「Watte Chai」がお出迎え。スパイスを煮出すチャイの香りが漂っています。

中では石原さんの写真が並んでいます。インドのデカン高原「パチマリ」の祭りで、石原さんが見たものは、伝えたかったものは、何だったのか。

答えは、会場に並ぶ写真の中から、来られた方が感じてみてください。来られた方々は、それぞれ立ち止まるところが異なり、気になる写真が違う様子です。

2階には、熟慮の結果、今回の写真展には選ばれなかった膨大な「その後ろにある写真」のファイルがあります。

今回のために作られた写真集もご覧いただけます(写真集1000円で販売しています)。

そして、2階奥には、ちょっと特別の部屋があります。そこには今回の写真展のために作られた、象徴ともいうべきオブジェが飾られているんです。

漆作家の亀谷彩さんと石原友さんのコラボの世界です。写真は小さく載せておきますので、一体これがどんなものであるのかは、ぜひこの部屋に足を踏み入れて、直にご覧いただきたいと思います。

明日30日は14時から石原友さんと清水範康さんのギャラリートークです。プロジェクターで写真を写し出しながら、お二人に大いに語っていただきましょう。

会場から感じるもの、写真から見取るもの、ファイルから、写真集から読み取るもの、トークから知ること、どれもそれぞれ少しずつ異なる面を味わうことができるように思います。

そして、明日はイルピアットさんのカレーもお昼中心に食べていただけます(500円)。30食限定ですから、ご希望の方は、お昼めがけて早めに来てくださいね。

さあ、明日はどんな方が来られてどんな出会いがあることでしょうか?楽しみにしています。

 

石原友写真展「PACHMARHI CANTT」

7月29日(土)〜8月2日(木) 愛宕山の千日詣の前後に、石原友さんの写真展「PACHMARHI CANTT」を開催します。

インド・デカン高原にあるシヴァ神の聖なる山、夜間に老若男女が槍を持って登頂し、自然と神と人が交差するところ、パチマリはそんな場所だと石原さんから教えてもらいました。「それってまるで愛宕の千日詣りみたい!」

世界の国々で、祈りの形はそれぞれ異なっていても、人の奥底に潜む祈る心や、自然や暗闇への畏敬、日常空間と異空間の間、祭りと祈りへの思い、それらにはどこか共通するところがあると思います。

10代からインドに行き、世界の多くの国々を旅してきた石原さんが、インドのパチマリで何に出会って何に惹かれ、どのように感じてきたのか、それをどんな風に切り取って人々に見せようというのか、今からちょっとドキドキします。

会場には今展の象徴ともいうべきオブジェを漆作家の亀谷彩さんが協力制作し展示されるほか、創造と破壊のチャイ屋「Watte Chai」も出店(会期中全日予定)。円町と紙屋川にあるイルピアット(知る人ぞ知る小さな名店です!)によるカレーも限定販売予定(30日〜31日、予約可、売り切れ次第終了)です。
30日には会場にて石原さんと清水範康さんによるギャラリートークもあり、31日夜(愛宕千日詣りの日です)はオールナイト開催。

千日詣りで愛宕山に登られる方、どうぞ立ち寄って覗いてくださいね。これを見て、愛宕に登ってみようというのもアリかも。(あ、肝心なことを言い忘れましたが、清滝ギャラリーテラは愛宕山の登り口の鳥居から徒歩1分のところにあります)。もちろん山に登らない人もお気軽にどうぞ。
まったく、一体どんな日々になるのでしょうか?

ものづくりに思う

 

少し前になりますが、以前から存じ上げているジュエリー作家の井澤葉子さんが、フィリピンからのお客様を連れて西陣テラに来られました。お客様のビンさんはフィリピンでも良質のアバカ繊維を産出し伝統的な編み物をつくる村のご出身で指導的な立場にある方、村ではとっても美しい光沢のある編み物が作られています。井澤さんは村の伝統工芸の手仕事を日本の需要につなげるお手伝いをされています。

以前より、村にも行かれた井澤さんからお話を聞き、その繊維の魅力にも惹かれていましたので、会った早々3人で繊維話で盛り上がり。アバカとバンブーの繊維の話、紙づくりの話など、互いに興味津々質問が飛び交い、たくさん聞かせてもらい話しました。
こういうとき、ものづくりには、国や言葉の壁や隔てがなく、すっと中に入って話がはずんでいけるのが楽しいところ。その後ご一緒に西陣の工房での組紐作りにもチャレンジして、手仕事の魅力と隔てのなさを楽しんだ1日でした。

村にはたくさんバンブーやアバカが生育しているようなので、いつか行って、ご一緒に繊維を取り出し、編み物や紙づくりをしてみたいなあ。

このところ、「ゴザ編み」「竹細工」「拭き漆」など、ものづくりにチャレンジする機会に恵まれ、その面白さを再認識しています。元来手は不器用でして、細かい精密な仕事は苦手なのですが、一から十までものを作っていくことにはとても魅力を感じます。自然の素材から衣食住の術を見つけてきた古の人のDNAが蘇るのでしょうか?「これ、こうやって作られているんだ」「作ろうと思えばできるものなんだ」と知ることも新鮮な驚きです。

そして、ものを手でつくる時、大方の場合によくある作業、「繰り返し」を続けるという作業にも、実はしばしば密かな心地良さを覚えます。「縦糸と横糸を交差させる」とか「繊維を水にくぐらせ紙をすく」とか「木に漆を塗っては拭いてゆく」とか、そうした単純な繰り返し作業は、ごちゃごちゃしょうもないことを考えがちな頭を空洞にして、無心になれるひと時で、私、嫌いではありません。

これからも、下手なりにも、暮らしに使える様々なものをつくっていってみたいと思っています。みなさんともそうした作業をご一緒もしたいし、逆にものづくりのプロにも、更に尊敬の念を持っていきたいと思っています。

 

「竹のチカラ、蛍のユメ」展終了

あっという間に日は過ぎて、六月の展覧会が終了しました。

やっぱり竹は無限の可能性を秘めた素材だと思います。

寳介さんの竹細工教室では、竹からものを作る楽しさを教えてもらいました。竹からヒゴを作る、そのヒゴを一目一目編む、小さな積み重ねがいつしか形になっていきます。ずっと平面で四角く編んでいたものが、ある段階で突然立体に曲線になっていくー、その変化にダイナミズムを感じます。ま、ちょっとぐらいいいか適当でも、なんて思っている自分のいい加減さは、後々結局きっちり自分にはね返ってきたりして、竹細工の作業をする間にいろいろなことを気づかされたりしました。

今竹生さんには会期中ずっと在廊していただき、お世話になりました。

展覧会の企画段階から今竹生さんがイメージしていた蛍のような灯り。今回はこの形となりました。竹紙の繊維は光に透かすと本当に美しいと思いますので、またいろいろな展開も考えられるかと思います。

竹紙のうちわも会期中に今竹生さんといくつか作りました。裏山の竹から柄や中骨もつくり、竹紙を貼って仕上げますが、なんでも一からやってみるとその仕組みもわかり、奥も深くて、やっぱり物作りは面白いものです。

ちょうど会期中は蛍飛ぶ季節でもあり、梅雨とは言いながら雨もさほど降らなかったので、川面や樹間で点滅する蛍を楽しむこともできました。宵に出会う人、自然、生き物たち、それもまた夢のように思えました。