月別アーカイブ: 2021年5月

6月の展覧会「かつみゆきお 木の仕事」

皐月晴れをゆっくり楽しむ間もなく、異例の早さで梅雨入りしてしまいましたが、6月の展覧会は、ベテラン木工作家のかつみゆきおさんの登場です。「木の仕事」と共に、四国八十八ヶ所をめぐられた時の写真も〜四国ぶらぶら〜と題して、合わせて展示予定です。

今年の目玉の「木の仕事」は、長さが3メートル以上もあるタモの大木で作られた座卓。樹齢400年以上あり、木目がだんだら模様のように入っていて見応えあるのだそうです。「うちの会場には大きすぎませんか?」と尻込みする私に「今回はみんなにこれを見せたい!」とかつみさん。

もう一点は、クルミの木で作った低いベンチ。これに寝そべってテレビをみるといごこちがいい、とのこと。こちらも大の大人が十分寝られるくらいの大きさとのこと。

コロナ禍も長く続き、なんとなく人の心もギスギス縮こまりがちな世の中で、「ちまちましていないでっかいものを見せてやりてえな」とのかつみさんの心意気です。
そのほかにもいつものようにテーブルや椅子、木の小物、額類など、展示販売いたします。

四国ぶらぶら、お遍路さんの旅の写真と写真記録もお楽しみに。

どうぞ、トンネルの向こうに広がる世界へ、しばしお出かけくださいませ。

革の創作バッグとキリム展、明日まで

毎日ニュースのコロナ感染者数を気にしながらの展覧会は、心スッキリとは言えないところもありましたが、それでも清滝では、静かにしかし心熱く時間が過ぎてゆきました。お客様の数が多くない分、お一人お一人とはゆっくり向き合えた気がします。会期中滞在してくださsった奥井さんご夫妻とも、いろいろなお話をする機会を得ました。

京都で過ごされた学生時代、演劇集団木馬座の美術・大道具を務められた若き日々、1960年代まだ1ドルが360円だった時代にアメリカに行き、そこから止むを得ず北欧に渡ることとなり、デンマークに6年も滞在されたこと、デンマークで様々なクラフトワークに触れ、革工芸を学ばれたこと、北欧の日々、世界を巡った日々、そして日本に帰られてからのことなど、短い時間や言葉では語りきれない事ごとを、聞かせていただけたことは、豊かな時間でありました。

鞄作りのワークショップも、1日1グループ(一人か二人)としましたので、マンツーマンレッスンで、落ち着いて作業に取り組むことができたのではないでしょうか。トントンと革に穴を開ける木槌の音が響き、ロウビキの麻糸で一針一針手縫してできた革のバッグは、愛着深い逸品となったことと思います。

アリアナさんが在廊されなかったのは残念なことでしたが、キリムに腰を下ろしながら、冬季中東の遊牧民に思いを馳せる時間も貴重でした。

明日はいよいよ展示会最終日です。

「革の創作バッグとペルシャの手織りキリム」展 11日から

緊急事態宣言が延長され、宣言下での会期となってしまいましたが、安全対策に気を配りながら、静かに穏やかに展覧会を開催したいと思います。

今日はアトリエフィスクの奥井さんご夫妻が搬入飾りつけに来てくださいました。ベテランのクラフトマンで、全国の百貨店など展示も数多くこなしてこられた方ですから、テキパキと作業が進んでいきます。あっという間にずらりとバッグやショルダー、小物類など並んでいきました。

2階にもいろいろありますよ。革だけでなく、柿渋のバッグや帽子も。革と貴重な布を組み合わせてのオーダーバッグも承ります。

キリムもいろいろやってきました。

今回はアリアナさんは残念ながら在廊されないことになりましたが、代わりにイランの様々な地域、民族の人々が手織りしたキリムが、皆さんをお出迎えしてくれます。

 

会期は5月11日(火)〜16日(日)までです。
清滝は青もみじが美しく、コロナ禍で疲れた心を癒してくれるかのようです。