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明日は第2回目お茶の会

会期中、第2回目のお茶の会を明日5月17日に予定しています。

立礼卓は、窪田謙二さんの作品です。
意外にコンパクトに持ち運びができ、座ってお点前ができる工夫がいろいろ施されています。

お抹茶のお茶碗と水指、茶入れなどのお道具は、安藤卓美さんの作品を使わせていただいています。
安藤さんご自身も長くお茶をされているそうで、お茶碗を作りながら、いろいろ試行錯誤したり挑戦をされているそうです。

お点前は、織の吉川敦子さんにお願いしています。
会場では、毎日吉川さんのお着物姿と自作の手織りの帯を楽しませていただいています。

さて、明日はどんなみなさんとどんなお話を楽しめることでしょうか?
お越しをお待ちしております。

 

お茶の会

今日は、展覧会中に行う第1回目のお茶の会でした。

展覧会やイベントがある前は、人は来てくれるかなあ?お茶の準備に忘れ物は?進行はうまくいくかしら?などあれこれ心配になり、ともすれば不安な気持ちが先に立ちます。今朝もそんな気持ちでした。

でも、蓋を開けてみれば、思いがけない出会いがあったり、サプライズがあったり、物事はなるようになってゆくものですね。一期一会ってこういうことなのだなあ、居合わせた方々みなで集えてよかったなあと思える楽しいお茶の会となりました。

思いがけず、遠くアラスカからのお客さまもありました。旧友の故星野道夫さんのことをお話ししたり、その追悼のためにアラスカにキャンピングカーで家族旅行した時のことなどお話もしました。アラスカの方も、お母様が絵描きさんで、ご本人もクレイアートをされていて、会場に居合せた方は皆、絵画、音楽などいろいろな形のモノづくり、創造に関わる方でいらして、いつの間にかどこかで繋がり、嬉しい出会いとなりました。

最後にはおなじみ音庭園の村田さんによるピアノ演奏も少しあり、風が流れるように自然な気が流れてゆき、清流のようにスッとした気持ちになりました。

展覧会始まりました!

いよいよ今日から、安藤卓美・吉川敦子・窪田謙二、3人の作家による展覧会が始まりました。

1階の中央には、窪田さんの栗の木のテーブルと様々な広葉樹で手作りされた椅子ががバーンと配置されました。
奥の厨子には吉川さんの手織りの帯や手織りで作られたバッグ類が並びます。
サイドには、安藤さんんのスリップウェアの皿類。

2階の和室には、三人三様の作品が勢揃い。

 

お茶会のための立礼卓も配置され、準備も整いました。
15日、17日のお茶の会では、吉川さんか安藤さんがお抹茶をお点前くださる予定です。茶道具やしつらえも三人の作品がどこかに使われているはず。作品にまつわるお話も伺えるのが楽しみです。
当日のお菓子は、今、京都の和菓子界で人気の、聚洸(じゅこう)さんの季節の生菓子と、そのご実家である塩芳軒さんのお干菓子をご用意しました。
目も口も耳も五感を通して総合的に楽しんでいただける場を目指します。
まだご予約も、当日の受付も共に承りますので、どうぞお気軽にご参加くださいね。

あ、奥の小部屋もお見逃しなく。

さて、これから1週間、どんな皆様との出会いがあるか、楽しみにしております!

工房探訪その3 吉川敦子さん

吉川敦子さんの工房「ラピスラズリ」は龍安寺近くにあります。吉川さんの手織りの仕事場でもあり、ショールームとしての役割も果たしています。

吉川さんはもともと代々続く西陣織の家系の中で育ち、織の基本を学ばれたそうです。
くし織、もじり織といった独特の織り方に特徴があるとお聞きしていますが、伝統の織手法に加え、革の素材を織り込んでみたり、革と布を組み合わせるなど、モダンなオリジナリティーが感じられる作品ではないかと思われます。

革素材を織り込んだバッグ作品

 

小物作品や染めの帯揚げなどもご用意しています。

会場には、バッグと木の台や織布をはめ込んだ衝立など、吉川さんと夫君の窪田謙二さんとのコラボ作品もあれこれ並ぶ予定です。おふたりのコンビネーション作品をも拝見できますこと、楽しみにしています。

15日と17日のお茶の会では、窪田さんの立礼卓で、安藤さんの器で、吉川さんのお点前で、作品のお話など伺いながら、お茶とお菓子をいただくという贅沢なひとときを楽しみにしています。
お茶の会に来ようかなと思ってくださっている方、迷っておいでの方も、どうぞテラまでご予約くださいね(人数許せば当日参加も可です)。

 

 

 

 

工房探訪その2 窪田謙二さん

木工作家の窪田謙二さんの工房は山と川に囲まれた京北にあります。
住所を目当てに車を走らせていくと、玄関先に木材をたくさん立てかけているお宅があり、きっとここかなあと思い、「窪田さ〜ん!」とお声かけしてみると、中から作業着姿の窪田さんが出てきてくださいました。

「今も展示会に持っていくテーブルの作業をしていたところですよ」とのこと(突撃ですみませ〜ん!)

窪田さんは京都市立芸大の塗装専攻がご出身。ということは、もともと漆塗りを学ばれていたのだと思いますが、今は山桜や栗など、広葉樹を使った家具全般をあれこれをつくられていて、それに拭き漆やオイルを塗って仕上げていらっしゃるそうです。

こちらはブビンガというアフリカ産の木の無垢の木の置き床。元の木の形を生かしつつ、三角の角には銀を象嵌してあります。さりげない造形の中に、キラッとセンスが光る作品です。

椅子も形にも色にもひとつずつ少しずつ変化があり、きっと素材の色や形をよく見て、そこからこれぞという作品をイメージされて作品作りをされているのだろうなあと感じました。

今回はお茶の会に使用する立礼卓もご用意いただく予定です(こちらは見てのお楽しみですよ)。

あ、こんな作品もあります。

パッとみると洋風のボードのようですが(取っ手がかわいい!)

中を開くと和ダンス仕様。(これは織作家である妻の吉川敦子さんのリクエストで作られたそうで、中をサイドボードにすることも可能とのこと)。

こちらは小ぶりの額作品。
私が見た時は、中に絵が入っていましたが、今度の展覧会では、ぜひ吉川さんの織作品を中に入れてくださるようリクエストしておきました。おたのしみに。

さて、次回の投稿では、吉川敦子さんをご紹介させていただきますね。

 

 

工房探訪その1安藤卓美さん

ゴールデンウィーク中の1日、京北に出かけたので、5月13日から展覧会をご一緒する安藤さんと窪田さんの工房にちょっと立ち寄らせていただきました。
と言ってもアポなしの突撃探訪でしたので、いらっしゃるかなあ?御迷惑にならないかなあ?と思いつつ、でもやっぱりモノづくりの現場の雰囲気はちょっと味わっておきたくて、住所を頼りにお訪ねしたのでした。

安藤さんのお住まい兼工房は、京北から花背に抜ける山中の高台にあります。
大きくカーブする川をはるか上から見下ろす、たいへんダイナミックな景観の場所です。
よくここに家を建てられたなあ!と感心しますが、この地に窯を据え住まわれてから、すでに40年以上?になるそうです。

工房隣には、カフェギャラリーを併設されていて、奥様が美味しいコーヒーを淹れてくださいました。

安藤さんの陶芸のはじまりは、島根県の陶芸家、船木研児さんに師事したところから始まるそうです。船木さんといえば、スリップウェアという泥化粧による陶器作品が有名で、スリップウェアはイギリスのバーナード・リーチや日本の民藝運動の作家たちにも愛された古い陶芸の手法です。

安藤さんは、スリップウェアへの感動から陶芸を始められたものの、その後、さまざまな手法による作陶活動を続けて来られたそうです。近年になって、初心の感動を胸に、再びスリップウェア作品にも挑戦されていると伺いました。

今回ご一緒に作品展示される織の吉川敦子さんは、お茶人でもあり、安藤さんのカラフルで緻密な茶器やピッチャーが使いやすくてお好きとおっしゃっていました。
私は元来スリップウェアの色や質感が好きなので、今回、安藤作品のスリップウェアもとても楽しみにしています。

安藤さんと奥様(突然の訪問撮影にて)

さて、今回の展覧会では、どのような作品を拝見させていただけるでしょうか?
楽しみです!


カフェギャラリーテラスからの眺め (それぞれテイストの異なる作品と共に)

次回の投稿では、窪田さんと吉川さんのご紹介をさせていただこうと思っています。

展覧会は5/13(火)〜5/19(月)まで。清滝ギャラリーテラにて(11:00~17:00まで)。
5/15と5/17 13:30~ 作家作品を使い、お話を伺いながらのお茶の会を行います。
安藤さんの器でお抹茶とお菓子がいただける(、そして作品にまつわるお話も聞かせていただける)貴重な機会でもありますよ。