暑中お見舞い申し上げます

猛暑、酷暑という言葉が本当にぴったりすぎる今年の日本ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?西日本の各地をあの恐ろしい大雨が過ぎた後は、連日最高気温が38度から39度という猛烈な暑さが続き、たまらない日々でした。今日は台風の影響で少し涼しいですが、それもまた心配な状況です。いったい地球はどうなっていくんでしょう?SF小説や映画で見ていた近未来の光景が、真実味を帯びてくるようなこの頃です。

さて、7月のテラは、清滝での展覧会はなく、西陣テラのみ営業しています。で、何をしているの?と聞かれれば、現在清滝テラは「天然の室(むろ)」と化していて、毎週うるし部の部活動が行われています。

2〜3年前に「日本の漆のこれまでとこれから」という展覧会を企画し、日本の各地に残っていた生活に密着した漆のことを見つめ直す機会を持ちました。その素朴で堅牢な漆器の魅力を知るにつれて、もっともっと暮らしの中で使える日本のうるしが復活できたらいいなあとの願いが高まりましたが、そんな時に思いついたのが、梅雨時から夏にかけて湿気に悩まされる清滝テラ。高温多湿のこの環境は漆塗りに最適かも?と思い、逆転の発想で漆塗りを楽しむ「うるし部」を立ち上げました。素人ばかりですから、あまり細かな決まりごとにはこだわらず、ただし、国産の木地と国産漆にはこだわって、参加者の皆さんと拭き漆を楽しんでいます。

  

回数を重ねるごとに、深みが増して、色艶も良くなってきました。

これらの漆塗りが出来上がったら、一度うるしの器を使った食事会をしてみたいものです。

今は、高温多湿の室内で滴る汗を拭うこともできず(手は漆のついた手袋をしていますから)、ある時は黙々と、ある時は和気藹々と、漆塗りをしていますが、暑さの合間のお楽しみは、清滝川での水浴びです。正直なところ、もう「川にでも入って水に浸かっていなければやってられません」という気分です。ギャラリーで水着に着替え、歩いて数分の川べりから川に身を浸せば、最初は冷たい澄んだ水に震えますが、そのうち慣れてきて、青空を見上げて流れに身をまかせるも楽し、ザッブ〜ンと岩場から飛び込むも楽し、猛暑も忘れて気分は最高です。うるし部は8月も活動予定です。

また、8月には、能登のよろみ村に出張ツアーに出かけます。こちらもまたご報告したいと思っています。

次の清滝テラでの展覧会は、9月1日(土)〜9日(日)の「江崎満 木版画と陶展」となります。間もなく展覧会のチラシも出来上がってまいりますので、どうぞお楽しみに。近日中に詳細お知らせしたいと思っています。どうぞみなさん、雨にも台風にも暑さにも負けずお元気でまたお目にかかれますように!