夢さんの話、ナツさんの話

今日はもんでんさんの娘の夢さんが会場でお話をしてくれた。1歳ごろからもんでんさんに連れられて南の島に行き始め、4歳からはツバルと日本を行き来しつつ成長してきた現在16歳の夢さん、全く環境の異なるツバルと日本でどんな風に生活してきたのだろうか?あまりにギャップの大きい二つの社会の間で、戸惑ったり混乱したりはしなかったのだろうか?
 
そんなことを考え、彼女の話を聞いてみたかったのだけれど、彼女の答えは、意外にもとってもすっきりしたものだった。
「ツバルにはツバルの楽しみがあるし、日本には日本のいいところもある、それぞれの場所に行ったら、そこのやり方に切り替えてそこでの生活を楽しむだけだから、あまり混乱ってないんです」
そうなの?!子供ってキャパが広いっていうか、大人が思う以上に柔軟なんだなあ!
 
ツバルでも日本でも、義務教育としての学校には行かなかったという彼女だが、その話や行動は、とてもきちんと組み立てができていて聡明さを感じた。
実は展覧会の搬入の時、夢さんは準備を手伝ってくれたのだが、2階の展示や飾り付けを担当してくれた彼女は、「何したらいい?」とか「次どうするの?」とかはほとんど聞くことがなく、最初にやることを聞いた後は、ほとんど自分で考え、決めて行動して作業を完成してくれたのだった。
イベント中の食事の後片付けなどでも、指図されることなく、黙って準備や片付けを手伝ってくれたのは夢さんだった。
 
いやいや、人が「学ぶ」とは一体なんなのか、どう学ぶことが子供を育てることなのか、人の賢さとは? あれこれ考えてしまうひとときだった。
 
後半はもんでん奈津代さんのお話。母と子、両方の話を続けて聞いてみると、それぞれが異なる視線や見ていることや、見ているものの違いが浮かび上がってくるようで、やはり面白いお話会になったと実感している。
 
来てくださった皆さん、ありがとうございました。
ナツさん、夢さん、ありがとうございました。