竹紙商品

テラの竹紙について

その名の通り、竹からつくる紙です。
テラでは、国産竹100%を材料として、作家が1枚ずつ手漉きした竹紙を販売しています。日本の他の和 紙とは少し異なり、竹紙は伝統的な産地がなく、作る人も少ない紙ですが、その分漉き手の個性を反映して、紙の表情はさまざまで、素材や処理の仕方によって 異なる竹紙が作られています。そんな多様性も竹紙の面白さだと思います。
それぞれの竹紙をご紹介しましょう。

竹紙商品リスト|それぞれの説明はこのページの下にあります。

  1. 夢中庵(田崎博和)
  2. 勘六山房(小山久美子)
  3. 一滴文庫(西村雅子)
  4. 一滴第2工房(仲瀬俊平)
  5. 龍神(菅野今竹生)
  6. 水無瀬(八幡幸子)
  7. 九州(近藤倫彦)
  8. 竹草(洛西ふれあいの里更生園)

1.夢中庵(田崎博和)

青竹ではなく、薮で立ち枯れた朽ち竹をおもな材料として使っているところに特徴があります。
竹紙の色はやや茶色がかっていて、落ち着いた渋さがあり、茶人好みの大人の竹紙といいましょうか。時折すうっと長く入ってくる枯れ竹の繊維や、墨染めを散らした竹紙など、寡黙で渋い男性、田崎博和さんらしい紙です。
書画、和室の襖、茶室の輿壁、軸装紙などによく使われています。

 

 

2.勘六山房(小山久美子)

信州の故水上勉先生の工房で竹紙を漉いている小山さんの竹紙は、ハチクが主な材料です。
寒い信州では、モウソウチクは育たないためですが、ハチク は竹自体が細くて繊維も柔らかいので、その素材の違いが紙にキメの細かな柔らかさを生んでいます(竹をとる時期や使う部位、加工の仕方でも変化します が)。植物や樹木による草木染めの竹紙も漉いています。墨付きよく、水上先生も書や絵に愛用していました。

 

 

3.一滴文庫(西村雅子)

福井の若州一滴文庫にある工房で竹紙を漉いています。
西村さんが作るのは、染めやさらしを入れない生成りの竹紙のみ。その分素材の微妙な色や繊維 の違いにはこだわりがあり、自然やその時々の条件が生み出す竹紙そのものの生の味わいをお楽しみいただけます。細い繊維が全体に走った感じです。ご自身書 を得意とする西村さんですから、墨、筆との相性はとてもよいです。

 

 

4.一滴第2工房(仲瀬俊平)

やはり若州一滴文庫と深い関わりを持つ仲瀬さんの竹紙作りは、数年前に先代の静枝さんから息子の俊平さんへと受け継がれました。仲瀬さんの紙はさらした白 い竹紙が特徴です。時折竹皮を細かく散らした斑入りの竹紙も作っています。比較的しっかりとした厚みに仕上げた書画用の紙が多いですが、ご要望で薄くもで き、こちらは障子などにも使えます。はがきサイズは水切りしてしっかりした堅さがあり、絵手紙にも人気です。

 

 

5.龍神(菅野今竹生)

和歌山県の龍神村の山中で竹紙を漉く菅野さんは、サイズも質も多種多様、一番変化に富んだ竹紙を作っています。漉き方も原始的な溜め漉きから日本の和紙的 な流し漉きまで。長い繊維を大胆に残した2mサイズの竹紙もあれば、透けるように薄い繊細な竹紙も作ります。造形作品としてそのまま飾れる作品も作ってい ますし、襖や障子、タペストリー、壁紙などへのご利用、オーダーメイドのご相談にも応じられます。泥染、草木染め、藍染めの紙もあります。

 

 

6.水無瀬(八幡幸子)

息子さんの描く書画のために紙漉を始められたという八幡さん、モウソウチクを使った生成りのベーシックな竹紙が基本ですが、特徴的なのは、竹皮繊維で絵柄 をデザインして漉き込んだ模様入りの竹紙。スケッチのような絵や幾何学模様もあり。額に入れて飾ってもおもしろいし、照明のシェードにしたり、インテリア 的に使うのもおしゃれかも。荒い繊維で仕上げた竹紙額は、写真や絵を飾るマットとしてもよいかと思います。

 

 

7.九州(近藤倫彦)

九州のマダケなどで竹紙を漉く近藤さんは研究熱心です。竹の種類による色の違いや、漉き方の違いなど、いろいろ試しながら竹紙作りを楽しんでいます。おもにネリを入れた流し漉きの技法で紙を作っていますので、紙の表面は比較的フラットな感じです。

 

 

8.竹草(洛西ふれあいの里更生園)

京都の洛西は竹の産地。その洛西にある知的障害者施設「洛西ふれあいの里更生園」で入所者の方々により作られている竹紙です。竹林公演で竹の皮をわけても らって作っているそうです。竹皮紙ですので、色はやや茶色がかかっていて、斑入りとなっています。便箋セットやカードなどもありますので、ちょっとした メッセージなど送る時にもご利用いただけます。