月別アーカイブ: 2016年9月

「紀伊国の手しごと作家たち」展開催中

さてさて、紀州から9人の作家たちがやってきました!

 

これは搬入のとき。

これからがんばるぞ、エイエイオー! と ときの声。

 

そして、にぎやかに展覧会始まりました。

会場すこしご覧にいれますね。

 

1階はこんな様子です。

 

手前はうるしの土器の石田佳織さん。

野焼きした土器にうるしを重ねて、強度と独特の質感を出しています。

 

 

17日、18日は、世界を旅するチャイ屋さん「Watte Chai」が、石田さんの素焼きの器にスパイスの効いたインドにいるみたいな気にさせてくれるチャイを入れてくれました。このチャイの器は、飲み終えたら「わってちゃい」、、、投げつけて割るのです。

私は、1杯飲んだら器にも愛着がわいてしまって、2杯飲んでから、気持ちの整理をつけて割ることにしました。

 

エイヤッ!

いい音して割れました。ああ、もったいない、、、いえいえ、割った器は、石田さんが砕いて、もう一度焼きものに再生するので、「破壊から創造へ」なのです。そうやって、人はさらなるところへ進んでいくのでしょう。

 

 

こちらはワタから糸へ、糸から綿へ、ものごとの始まりから行く末までを見渡し、じっくりと作品制作する菅野あゆみさん。

モノづくりは人の生き方でもあると感じます。肌に直接触って心地良い、手紡ぎ手織りの綿のストールや枕カバーなど手に取ってみてほしいです。

 

こちらは革製品の浜田靖史さん。

シンプルながら、存在感のある鞄。皮の小物やブローチです。

(南方熊楠発見の粘菌ブローチもあり!普通の人、これ作らんやろ)

人はそれぞれ何にこだわりを持つのか、モノから考えてみるのもおもしろいものです。

 

友斑定代さんの裂き織りのカバン。

服を制作するとき出る切れ端を細く裂いて織ったり、麻や葛の繊維を手織りして作品を作っています。

友渕さんの作品も暮らしの中から、何を大切にしたいか、いとおしみたいか、伝わってくるようです。

 

テラではおなじみ今竹生さんの竹紙。

いろいろな風合いの異なる竹紙をお楽しみ下さい。

 

2階にも作品たくさん展示しています。

 

澤口隼人さんの藍染めの服。

伝統的な工法による深い藍を基調に、あれ?と思うところに、素材の違いによる色の変化や濃淡ある水玉など、独特の遊び心が生きています。

 

こちらはこれまたこだわりの木彫り漆の小川和彦さんの作品。

杢のおもしろさに魅せられて、納得行くまで木を彫りだし、拭き漆を重ねる。料理もお上手というのに、「何かのために」を問うことなく、ひたむきに作品を作っています。

今回は木の魅力を生かした文鎮もあれこれ来ていますよ。

 

松本泉さんのベンチ。地元出身の松本さんは、地元の木材を使い、循環するモノづくりをめざして、座り心地のよい椅子を追求して家具を作っています。

 

 

 

奥の小部屋にあるのは松本泉さんの座椅子と今竹生さんのついたて。

4畳の小部屋にしっとりした空間が出現しています(実は、奥にお洋服のための試着コーナーも兼ねています)

 

あ、最後になりましたが、入り口近くには、人気の梅樹庵竹内さんの季節のジャムが。

今回来ているのは

栗とラム酒、イチジクと赤ワイン、白インゲン豆と柚子、梅と杏の4種類のジャム。

今回のためにオリジナル制作していただいたジャムは、フレッシュで深い味わいです!

梅とキンモクセイの花を浸け込んだシロップもありますよ。

「紀伊国の手しごと作家たち」展まもなくです

いよいよ今週末から「紀伊国の手しごと作家たち」展が始まります。

9人の個性異なるメンバーがそれぞれの作品を出してくれますが、17日、18日には、「世界を旅する創造と破壊のチャイ屋」Watte Chaiさんが会場に来場、スパイス香る濃厚なチャイを入れて下さいます。

「世界を旅する」「創造と破壊の」「スパイスの効いたチャイ」どの言葉にも惹かれてしまいますが、さて、「わってちゃい」っていったいどういうこと!?と思われる方もいらっしゃると思いますので、ちょっと石田佳織さんの言葉をコピペさせていただき、ご紹介します。

 

(以下、石田佳織さんのコメント引用)

17日(土)18日(日)の二日間
世界を旅する
創造と破壊のチャイ屋 Watte chaiさんがチャイ屋をしてくれます
その場でスパイスをすりつぶし、淹れてくれるチャイは
濃厚で癖になる味です
そして、そのチャイカップを飲んだあと
割ってもらうのですが(割らんともってかえってもOKです)
そのあと、私が持って帰ってすりつぶし
また土に混ぜて使うのです
それは私の焼き方が野焼きなので
土を荒くした方が野焼きのときに割れにくくなるために
そうするのですが
割るのを躊躇する日本人ですが
再生のお手伝いをしてくださいと言うと
「それなら」と協力してくださいます
そもそも、本場インドでは紙コップの乗りで
飲んだらポイッと割るらしいです
数年前に、はじめてwattechaiさんから注文を受けたときは
「割りたくなる器」といわれ、どんなんや~と理解するのに
時間がかかりました
最初は、手がかかりすぎて、きれいに作りすぎて
こんなんよ~割らんというものしか作れなかった
それから試行錯誤し
手数がかかったら、割られへんねんやと思い
ひゅいひゅいひゅいと3回以上はかけずに轆轤を回し
ようやく、近づいたかなと思い出せてるとこです
そもそも、器の修理を行っている私が
なんで、割りたくなる器????と思いますが
最近ようやく
器は器でしかない
食べやすいように葉っぱから少し毛がはえたものだった
今では自分が器を作るに当たって
おごり過ぎないように
言い聞かせるいいプロセスになって
チャイカップを作るたんびに
ぶれてる芯が軌道修正されています

 

以上