月別アーカイブ: 2023年4月

甲谷さんと由良部さん

さて、明日からは皐月、5月です。
甲谷さんと由良部さんの展覧会も近づいてきました。
会期中、日は未定ですが、甲谷さんも会場に来てくださる予定です。

そして、今日由良部さんからお電話があり、舞踏の日は、5月16日(火)、20日(土) 、21日(日)の予定でしたが、加えて、17日(水)と19日(金)もパフォーマンスをしてくださることになりそうです!11時〜15時まで、ずっと一畳の畳の上で 、ノンストップでなんらかの演技をし続けますとおっしゃる由良部さん。一体どんなパフォーマンスになるのでしょう?!
どうぞどうぞ、甲谷さんの絵と、由良部さんの舞踏を、同じ空間で共有していただけたらとても嬉しいです!!

きっちりと始まりと終わりがあるわけではありませんので、会場時間内でしたら、自由な時間に出入りしてくださって構いません。会場内で吹き抜ける風を味わってくださっても良いですし、ふらり外に出て、清滝川周辺の緑の空気をいっぱいに吸い込んで、散歩して、また会場に戻ってくださっても構いませんよ。

15:30からは、踊りを終えた由良部さんが、30年を超える交友ある甲谷さんのことを語ってくださる予定です。由良部さんは「来られた方の質問に答える形がいいかな」とのこと。一方通行でない対話型のギャラリートークを目指します。こちらも是非ご参加を

由良部正美さんのプロフィール
1982年、舞踏グループ東方夜総会を退会後、ソロダンサー、振付け・演出家として活動を始める。
たくさんのダンス作品、コラボレーション作品を発表。
2000年ヨーロッパ最大といわれるリヨン・ビエンナーレ・ダンスフェスティバルのオープニングに招待されたのはじめ、メルボルン・ダンスフェスティバル(2002年)、韓国のテジュンとテグでのダンスフェスティバル(2005年)、ポルトガルのSUL-Xダンスフェスティバル(2006年)等海外での招待公演も数多い。
又、又舞踏の黎明期を築いてきた笠井叡氏、大野慶人氏を2005年、2006年と招き、ワークショップ・トークセッション・パフォーマンスが一体となった「身体の裏側㈵」「身体の裏側㈼」を企画。古典の新芽シリーズでの文楽・義太夫との共演等その活動は幅広い。
又長年舞踏クラスやワークショップを行いながら、他の身体技法や身体観との相対化の中で、新たな舞踏の血脈を辿っている。
2008年7月から、京都の西陣にてスペースALS−Dを始動、新たな展開を迎えている。

「ALS患者 甲谷匡賛の一畳百色」
〜舞踏家由良部正美のパフォーマンスとともに〜
展示 5月13日(土)〜5月21日(日) 11:00~17:00
舞踏 5月16日、17日、19日、20日、21日 11:00~15:00
舞踏終了後、15:30〜 由良部さんが語る「甲谷さんのこと」
会場 清滝ギャラリーテラ(京都市右京区嵯峨清滝町11-2)
入場 500円(会場にてゆっくりお茶をどうぞ)

5月の展覧会のご案内

ALS患者 甲谷匡賛の一畳百色
〜舞踏家 由良部正美のパフォーマンスとともに〜

展示 5月13日(土)〜5月21日(日) 11:00~17:00
舞踏 5月16日(火) 20日(土) 21日(日) 11:00~15:00
*上記3日間15:30~ 由良部さんが語る「甲谷さんのこと」
会場 清滝ギャラリーテラ
入場 全日500円 (会場にてお茶をどうぞ)

この企画展は、甲谷匡賛(こうたにまさあき)さんの絵と、由良部正美(ゆらべまさみ)さんの舞踏により構成される催しです。

甲谷さんは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんです。発病されてからすでに20年近くが経ちますが、京都の町家で自宅暮らしをしています。病気が進行し、どう生きるかが問われた時、友人である舞踏家の由良部正美さんらが中心となってサポートチームがつくられ、自宅での24時間介護が、15年以上今も続いています。

自宅にはスタジオも作られ、そこは由良部さんの舞踏の場にもなり、さまざまな人々が集う場にもなってきました。

現在は全身を動かすこと、言語的コミニケーションをとることが難しい甲谷さんですが、2005年〜2006年当時、わずかに動く手を使い、パソコンで描いた絵が、70点余残されています。
その絵がすごくかっこいいんです!

今回の企画展のタイトルは「一畳百色」。
甲谷さんは一畳余りのベッドの上で、20年近い日々を過ごしていますが、その絵には無限の世界が展開されているようです。最後の力を振り絞って、1日の多くの時間を費やして、ベッドの上で描かれた絵。そこから色も形も意識も広がり続け、こちらに伝わってくるような気がします。

会期中の3日間、会場にて、由良部正美さんの舞踏もご覧いただけます。
こちらも「一畳百色」。由良部さん、一畳の畳の上で4時間踊り続けるというんです!
どんな舞踏になることでしょう!?

長時間のパフォーマンスになりますから、来場された方々は、始まりから終わりまでずっとお付き合いいただくには及びません。絵を見たり、舞踏を見たり、お茶を飲んだり、ときに清滝川を吹き抜ける風を感じたり、ご自由にひとときをお過ごしください。

今回の展覧会では、物品販売をおこなわず、全日500円の入場料を頂戴します。
一度入場された後は、当日の出入り自由です。

こちらは由良部正美さんからいただいたメッセージより

甲谷さんは四肢全廃、どのような言語的コミュニケーションも不可になって 10年以上が経ちます。このような体を牢獄と表象する人もいるでしょうが、 私には全く逆で、彼のカラダは、襖も窓も開け放された広大な屋敷のように 感じます。そこには、言葉も感覚も情動も時間でさえも、吹き渡る風のように 通り過ぎ、留まり居着く人は誰もいません。

 

向坂典子展終了

始まった時は、桜も蕾でしたが、会期終了時には桜満開。
急ぐ春とともにバタバタしているうちに、3月も終わりを迎え、投稿アップが遅くなってしまいました。

向坂典子展にお越しくださった皆様、ありがとうございました。
人はもちろん、たくさんの動物達にも会場でお目にかかりましたね。
お越しいただきありがとうです。

コーヒー茶会の日は、あいにくの雨で野点がかないませんでしたが、会場内で、一から十まで通しでコーヒー茶会を楽しみました。
世界のコーヒー豆くらべ。生豆を焙烙で焙煎すること、茶色くなって、油で艶の出た豆を手で挽き、香り高いコーヒーを、それぞれが選んだ向坂さんのマグカップでいただきました。
ゆっくりお話しwも楽しみました。

薪ストーブで焼いたアップルパイとコーヒーのお茶会の最後には、能管奏者、野中久美子さんの笛の演奏も聞かせていただきました。お腹も心も少し豊かになったひとときでした。

野の花の小鉢や大好きな兎皿、向坂さんの好きなもの、興味あるものが、いつもに増してたくさん作品となって出てきた展覧会だったように思います。

会期終了時には、満開となった佐賀の佐野藤右衛門さんの枝垂れ桜を楽しみました。