バタバタと目の前のことに追われているうちに、11月も飛ぶように過ぎてゆきました。
比較的穏やかな小春日和の中で、小林斐子さんの草木染織展が行われました。
真ん中にはどど〜んと安曇川の草花が活けられて、さまざまな草木で染められた織りのコートやジャケット、染めのワンピースやTシャツなどが並びました。
清滝川沿いの紅葉も、最初は柔らかなオレンジ色でしたが、好天続きの中、次第次第に赤く染まっていきました。
2日間行われた真綿紡ぎと原始機の講習会も、みなさん真剣に取り組みました。
蚕の糸を少しずつ引き出しながら糸にしていく作業は、気の遠くなるような時間と手間に思えます。こうして糸が出来上がり、それを草木染めし、さらに手で織り、ようやく紬の反物になるわけですね。
さて、クイズです。この大豆、何の意味があるかわかりますか?
真綿糸を紡いでいくとき、少しふやけたこの大豆がちょうどいい絹糸の重しの役目をしてくれるのだそうです。何で桶に大豆が入っているのか、不思議だったんですけれど、昔の人の知恵ってすごいですよね!
そうそう、会期中には月蝕もありました。
ちょうど良い満月の夜で、ちょうど欠けていく時間帯に外にいて、不思議な満ち欠けの過程を眺めることができました。
日に日に色づきを増していく紅葉を見ながら、会期が終了すると、木枯らしが吹いて、急に季節が秋から冬へと変わってゆきました。
さあ、11月が終わると、はや師走です。1年、早かったなあ。