月別アーカイブ: 2019年8月

テラ漆部の夏

今年も7,8月限定で清滝テラにて漆部やっています。

始まりは4年ほど前になります。
テラによく来てくれていた友人と漆談義で盛り上がりました。漆は素晴らしい。最強の塗料であり接着剤でもある。ハレの日だけの高価な漆ではなく、日常に使える漆を復活させたい、国産漆を暮らしの中で復活させたい。

私達は、かつて暮らしの中にあった、岩手の浄法寺菓子盆や滋賀の朽木盆といった、古き漆を紹介するの展覧会を行いました。と同時に、自分たちでもこれからの漆を考えながら、拭き漆の制作を始めたのです。漆は、友人が岩手の浄法寺で自ら漆掻きの修業をしてきた生漆を樽ごと持ち帰り、和紙で濾しながらすこしずつ使っていきました。

最初は先生のところに通いながら室を使ってやっていましたが、先生と日時を合わせて回数を重ねていくには限界もあり、そのうち、とても良いことに気がついたのです!
清滝テラは山と川に挟まれた谷あいのギャラリーで、梅雨から夏の時期にはいつも湿気に悩まされてきました。でも、漆は湿気と温度の中で硬化していきます。この時期の清滝テラをつかえば、ギャラリー全体が天然の室状態。そうだ、夏はここで漆塗りをしよう!

そんなことからテラ漆部が生まれました。
特別先生を招いて行う教室ではありませんから、名称はあくまで「テラ漆部」です。時期は7〜8月限定。暑い時期ですので、いつも汗が額から滴りますが、漆のついた手(手袋)では汗を拭うこともできません。そこで、またまた良いことを考えました。
漆塗りの前に、目の前の清滝川でひと泳ぎするのです。川の水は夏の盛りでもひんやり冷たくて、体の温度を一息に下げてくれます。
私達は、これを「河童部」と称し、こちらも夏の恒例行事となりました。

 

今年も河童部と漆部の組み合わせで、漆部は元気に部活が続いています。
塗り終えた漆は、しばらく時間をおいてしっかり乾かしてから、みなでそれを使った料理会をすべしと計画しています。

暑さ厳しい夏ですが、この楽しみがあるおかげで、今年も楽しく夏を過ごしています。

能登よろみ村への旅

今年も能登よろみ村へのテラツアーを行いました。

よろみ村は、能登半島の山中にある禅寺龍昌寺を中心とした小さな集落です。
龍昌寺のご住職、村田和樹さんは、今から40年余前、これまでの寺のあり方に疑問を覚え、金沢の代々のお寺を離れて、能登山中に居を移しました。山林を開梱するところからはじめ、寺を建て、そこで田畑を耕し、自給自足に近い暮らしをしながら、本来の禅のあり方を追求して暮らしてきました。

 
そんな和樹さんの生き方に共感する人々がすこしずつここにやってきて、5家族がともに暮らすことになりました。子どもたちが小さいときは、食事も畑も共同で、大きな家族のように暮らしていたそうです。その後子どもたちも成長、自立し、今はすべて共同ではありませんが、お風呂は共同の五右衛門風呂です。今回私達が訪ねたときは、久々に村田家の子供達4人がみな家に勢揃いしていて、かつての大家族の暮らしを思い起こさせてくれました。

みなが自然に台所に立ち、それぞれできることをして、大勢で一緒にいただく食事です。
私達のような家族もどき?の来客もしばしば訪れて、食事の後は暮らしのことから哲学的なことまで話に花が咲きます。

和樹さんの妻、啓子さんは、藍染と柿渋染をしていて、藍の栽培から伝統的なスクモづくり、染作業までを一貫して一人でやっています。私達も藍染に参加。

 

素手で藍甕に手を突っ込んだので、ゾンビの手になりました。

それぞれ個性あふれる藍染作品ができましたよ!

1日、能登の海にも行きました。
海遊びの指南役は同じよろみに住み、テラでも幾度も展覧会をしていただいていておなじみの版画家の江崎満さん。釣名人でもあります。カヤックも操ります。

今回は江崎さんの昔からのご友人家族や村田家の男子たちも一緒に行ったので、潜るは潜るは(私もちょっと参加)。

子供の頃からプールに行く機会はなく、江崎家の子供達とも競い合って10m位は潜っていたそうで、この日もサザエやアワビ、岩牡蠣までとってきましたよ。
おかげで晩御飯は海の幸を堪能しました。

お料理上手の啓子さんに加えて三男鹿くんは日本料理の料理人でもありますから、見事な料理っぷりです。

 

龍昌寺ご住職の村田和樹さんと啓子さん、秋田犬のアキ、子猫のユキ。
ありがとうございました。お世話になりました。

修行に行ったと言うよりは、お寺の暮らしの中、大きな家族の中にちょっと紛れ込ませていただいて、おいしくたのしい心身の修養させていただいたような4日間でありました。

「土の器であること。」終了

愛宕山の千日詣り前後に開催していた、暑くて熱い清滝での展覧会「土の器であること。」終了しました。

 

野焼きの土器を出し惜しみなく力いっぱい創ってくれた石田佳織さん、

遠く沖縄から今回のために来てくださり、その生き方や暮らし方から多くの人に共感や力を与えてくれた森岡尚子さん、

まだ小さい子供さんを抱えながらも、このハードな企画を楽しみながら参加してくれたwatte chaiの石原夫妻、

そして今回ご本人は来れなかったけれど、生活の道具としての沖縄の竹細工を出展してくれた竹市彩乃さん、

まったくもって、それぞれがものすごいパワーとエネルギーの持ち主で、〜「生きる」を楽しむロックな魂〜 とサブタイトルをつけたとおりの力あふれる展覧会となりました。

そしてそんなエネルギーに響き合うようにして、様々な人々が近くからも遠くからも来てくださって、いろんな多くの気が合わさって、会場はなんだかすごい熱気みなぎっていたように思います。

森岡尚子さんが沖縄で作る新米を持ってきてくれて、テラのおくどさんで薪の火で炊き上げました。蒸気の吹き上がるおくどさん越しに見るギャラリーの景色は、なんというか、たしかな現実味と生きるエネルギーにあふれていて、この展覧会にふさわしい、とてもすてきな光景だと思いました。
玄米おむすびを作り、月桃の葉でくるんで皆さんに食べていただきました。
熱くて甘いスパイスたっぷりのチャイや、20種類の野草の入った酵素ジュースも、暑さで疲れた体を癒やしてくれました。

 

千日詣りの7月31日〜8月1日までのノンストップオールナイトギャラリーも無事?乗り切り、8月1日夕方、みな寝不足ハイなままクライマックスを迎え、終了と相成りました。

参加してくださった皆様、来てくださった皆様、本当にありがとうございました。私も体は疲れたけれど、みなさんのエネルギーをがっちり受け止め、力分けてもらった気分です。
ありがとう!!