私がラオスに行ったのは、2011年2月でした。ライフワークとしている竹紙の調査のため、ラオス北部の少数民族の村に入り、共に竹紙を漉いたり、竹紙を使う成人儀礼に立ち合わせてもらうなど、たいへん貴重な体験をすることができました。
ちょうど村はワタの収穫時期で、女性たちがワタを一面に広げて種を取り、糸を手紡ぎし、藍染めし、手織りしていました。衣食住に必要な物を一から十まで自分達の手で作り大切に使い尽くす様を見て感じたのは、それまで聞いていた「アジアの最貧国」といったことではなく、「生きる豊かさを持った国と人々」の姿でした。
帰国後2週間後に、日本では東日本大震災が起こり、私にとって、ラオスの人々の生き方は、さらに大きな意味を持つことになったのでした。
帰国後、ラオスのことを調べていて出会ったのが、Shokuさんです。Shokuの創業者、牧雄彦さんは、貿易のお仕事でアジアを回る中で、ラオスの手織りの布に出会い、その素晴らしさを知ったそうです。でも手仕事の世界なので、大量生産には向かず、大きな企業が扱えるレベルではない。それなら、自分達がその仕事を担おうと、会社を立ち上げ、ラオスの人々と共同作業で、布造りから服や布製品までを作り出してこられました。
空気を多く含むアジア綿を手紡ぎ草木染手織りする現地のやり方を基本として、織作家でもある牧喜代子夫人のアドバイスも加え、日本でも使いやすいデザインや形を模索してきました。
今回は、そんなShokuさんとご一緒に、じっくり展覧会をしようと思います。ラオス綿の服や布製品などをたっぷりご覧いただくとともに、、織りや染めのこと、かつてから現在までのラオスの様子などについてもお話いただきます。30年近く、ラオスと日本を行き来してこられた牧雄彦さんのラオスを描いた水彩画も併せて展示いたします。
新緑美しい清滝で、会場の中も外も、ごゆっくりお楽しみください。
【これからの催し】
5月9日(土)〜5月18日(月)Shoku ラオス布のある暮らし 清滝テラ
上記に書きそびれました。Shokuさんが今年ラオスに行かれて持ち帰られたラオスの民具や手工芸品も会場にやってきますよ。ラオスのかわいいおひつや竹製品、刺繍品などもあるかな?と私も楽しみにしています。お話し時にはラオコーヒーとスイーツもありますよ。


6月3日(水)〜10日(水)かつみゆきお木の仕事と写真展 清滝テラ 木工職人70年、86歳になられた静岡のかつみさんの木の仕事をご覧いただきましょう。無垢の木を使ったテーブルや椅子、家具から小物、額類まで、あれこれやって来る予定です(何が来るかはまだわかりませんが)。かつてはカラコルムの未踏峰の岩壁登山家でもあったかつみさんに会い、その仕事と生き様に触れられることが、この展覧会のなによりの醍醐味かもしれません。
さて、どんな展覧会となり、どんな出会いがありますことか?