2021年の催し予定

暦の上ではまもなく立春を迎えます。
昨年は思っても見なかったコロナウイルスの出現に世界中が揺れ動いた1年でした。今年もそれは続いていて、世界中の誰もがこのウイルスのことを考えずに暮らしていくことは、まだまだ難しそうな状況です。いつになったら肩を叩き合いながらガハハと笑い合い、大勢で一緒にご飯を食べられる日が来るのかな、自由に異国の地を彷徨い歩ける日が来るのかな、と将来への不安や閉塞感は否めませんが、今はできないことではなく、できることを考えながら、体も心も萎縮しないように心がけていこうと思っています。
今こそ、人間の想像力、創造力が問われている気もします。どんなに閉塞的な状況でも、経済的に行き詰まった状況でも、身体的に動けない状況でも、頭の中は自由ですからね。心が羽ばたくことは誰にも止められはしませんよね。

今年のテラの展覧会もまた、コロナの状況次第で展示予定が変わる可能性もないとは言えません。でも、いま展示を予定しているのは、自分の足でしっかりと立ち、自分の食べるものは自分で作り、自身の判断で歩む生き抜く力の強い方々だと思います(私の勝手な見解ですが)。そうした人の創り出すものは、使う人に力を与えてくれると思うし、こんな時だからこそ、私たちも励まされ元気になる、心がリラックスする、そんな気がします。マスクと手洗いも大切だけれど、心の免疫力アップも大事ですよね。

もうひとつ、今後シリーズとして展覧会でやっていきたい企画も考えています。題して「もう一度復活したい暮らしの道具展」。
昔から使われてきた道具の中には、使い勝手が良く、持続可能で、便利で美しい道具がいろいろありました。現代社会はそれらを効率化省力化のために切り捨てて、使い捨ての大量生産大量消費に変えてきてしまったわけですが、昔の道具には、今だからこそもう一度復活させたいものが結構あると思うのです。
レジ袋を風呂敷に、プラスチック容器を竹のざるかごに、ウレタン容器を木と漆の器に、などなど、そういう身近な暮らしまわりの小さなことを、少しでも良い方向に変えていくことが、大きな何かを変えていくことにもつながるのではないかと考えています。
あ、もちろん竹紙、和紙もその一つです!
そんなこと考えています。どうぞよろしくおつきあいください。  (テラ 小林亜里)

2021年 清滝テラの催し予定

3月20日(土)~3月28日(日) 向坂典子作品展
コロナの収束を願って、いつもより少し遅い時期に向坂典子さんの作品展を開催します。土作りから窯焼きまでひとりでおこなう陶芸をはじめ、柿渋染布、はりこ、野花のスケッチ、型染め竹紙、金継ぎなど、自然を楽しみ、工夫して、生み出される作品の数々。薪ストーブの火を眺めながら、ゆっくりものづくりの楽しさをご一緒しましょう。

4月17日(土)~4月25日(日) もう一度復活したい暮らしの道具展 その1 風呂敷
コトノワ(新感覚風呂敷)、SHOKU(アジアの手織り布)、AFURIKA DOGS(アフリカの染め布)
ナラサキシノブ、三柴啓子、南沢洋子 辻中育子、友渕定代(現在決定の方々)
東南アジアや中南米やアフリカを旅している時、手織りの布を使う人々をたくさん見ました。服や腰巻もですが、時に荷物や家財道具を包み、時に野菜やパンや肉を包み、時に子供を包み行き交う人々を見て、世界中にある風呂敷の偉大さを改めて見直しました。
日本でもレジ袋が有料化となり、買い物袋持参の人が増えましたが、軽くて嵩張らずどんな形にも包める風呂敷のよさは、もう一度見直したいと思っています。伝統の風呂敷や北欧デザインのフリークロス、アジアの手織布、アフリカの染め布などの展示販売に加え、個人作家さんからも手作り風呂敷(あくまで使うためのもの)を1枚からでも募集し展示したいと考えています。私もと思われる方、テラまでお声かけください!

5月11日(火)~5月16日(日) ペルシャキリムと革のカバン展
アリアナキリムとアトリエフィスク
イランの遊牧民の織物キリムやジャジムを扱うアリアナキリムと、革のかばんを手作りするアトリエフィスクによるコラボ展を開催します。イラン出身のマルフィーさん(アリアナ)と世界を旅してきた奥井さん(フィスク)と向き合えば、いながらにして世界を旅する気分になれるでしょう。キリムをはめ込んだ革鞄のオーダーも可。会期中には半日でできる革のトートバッグ製作のワークショップ(15000円、予約制)も予定しています。ご予約受け付けます。

6月12日(土)~6月20日(日) かつみゆきお木の仕事展
静岡のベテラン木工作家、かつみゆきおさんの家具や木の仕事の展覧会を開催します。先日いただいたお電話によれば、かつみさん、寒波の中を四国八十八箇所廻りしてこられたそうですよ。80歳にしてものをつくり、人生を謳歌する姿にいつも元気をもらいます。

7月24日(土)~8月1日(日) 石田佳織の土器&清水範康作品展
命のパワー溢れる野焼きの土器作家石田佳織さんの作品展を開催します。土をひねり、窯を作り、野焼きした土器に漆を塗る、茶碗にも壺にも命の炎が燃える作品です。その佳織さんと長年の友人なのが、京都在住のジュエリー作家の清水範康さん。昨年生死を彷徨う大病をされ、年末に退院されました。昨年予定していた展覧会は延期し、今回どの程度作品を出していただけるか未知数ですが、状況が許せば、佳織さんと共にご参加いただきます。愛宕千日参りの時期ですから、もちろんWatte chaiさんにもチャイ販売をお願いします。

9月25日(土)~10月3日(日) 村田啓子・石畑美津子・音座マリカ作品展
藍染 柿渋染(村田) / ビーズジュエリー(石畑) / 野の花の絵(音座)
能登山中のよろみ村で禅の世界を追求し、田畑を耕し、自給自足に近い暮らしを営む禅寺龍昌寺。その大黒さんとして食べ物を切盛りし、藍染や柿渋染をするのが村田啓子さんです。今回はそのつながりから、ビーズや古布で自然の生き物をジュエリーにする石畑美津子さん、野の花を独特のタッチで描く音座マリカさんと共に、3人の女性による展覧会が実現します。異なるジャンルの中にも自然や命に共通項のある展覧会となりそうです。

10月23日(土)~10月31日(日)もう一度復活したい昔の道具展 その2 木と漆の器
テラには漆部があり、数年前より国産漆を使った拭き漆や木挽きロクロに取り組んでいます。日常に使う木と漆の器の心地よさ、美しさを見直しながら、木のこと、漆のこと、森のことを考えています。各地に伝わるお弁当箱と重箱を紹介しつつランチも楽しみたいなと思っていますが、コロナとの兼ね合いもあり、詳細は検討中です。

11月16日(火)~11月21日(日)小林斐子草木染織展~2021初冬彩点~
滋賀の自然から草木の色を見つけ、手染、手織りし、シルクやウールの着心地の良いコートや服やストールに仕上げるベテラン作家、小林斐子さんの展覧会です。紅葉の清滝を楽しみながら、自然の恵みと手仕事の魅力を味わっていただこうと思います。

*いずれも現時点での予定につき、詳細はHPをご覧いただくかテラまでお尋ねください
*展覧会期以外は西陣テラにて竹紙竹筆の常設販売をしています。ご一報の上ぜひお越しください

2021年 新年の始まりに

遅ればせですが、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお付き合いのほどお願い申し上げます。

コロナに揺さぶられて先の見えないる年の始まりとなりましたが、皆様どのように新年を迎えられたでしょうか?

私は静かに自宅で年末年始を迎えました。
我が家では、毎年30日に家で餅つきをしています。いつもは親戚や友人たちを招いて賑やかに餅つきするのですが、今年は家族だけで静かにおこないました。白味噌もここ数年手作りしています(今年はここ数年で一番上手くできましたよ)。

おせち料理は、伝統的なものを少しだけ我が家風にアレンジしながら手作りします。

数の子、たたきゴボウ、ごまめ。黒豆、紅白なます、蒲鉾、卵焼き、栗きんとん、棒鱈、レンコン、有頭海老、そしてお煮しめなど、、。

毎年似たようなものを作っていますが、今年はいつもより少し気合を入れて作ったつもりです。
昔の人は、自然災害や疫病など、自分の力ではどうにもできないことも多く、折に触れて、さまざまな願いを神に祈ることも多かったのでしょう。健康長寿や子孫繁栄、疫病退散、商売繁盛、、正月料理の一つ一つにも、そうした願いが込められていると伝え聞きます。
今はコロナで人間の思い通りにはならないことも多いですから、こりゃあ、神様やご先祖さまにもよ〜くお願いするしかなかろうがと思い、正月料理にもやや力を入れたのでありました(ふだん不信心なのにこんな時だけすみません!)
でも、信心の有無やその見返りの有無ではなく、正月料理を丁寧に作ることで、自分の心に少し気合を入れて、より良い未来への祈りを込めたというのが正直な気持ちだったかもしれません。

今年もなんだか先は見通せず、その先には必ず明るい未来が待ち構えている、なんて今は気楽に言えそうにありません。それでも、今日を一生懸命生きることで明日が見えてくるのだと思うし、今日をうつむいて生きていたら、今日も明日も楽しくないでしょう。大体、暗い気分で日々を過ごしていたら、免疫力が低下し、どこかから隙間風のように病魔や疫病神が迷い込んでくるやもしれません。

今は、多くの人と気楽に出会ってガハハと笑いながら思いっきりおしゃべりしたり、大勢で一緒にご飯を食べたりすることはむずかしいけれど、できないことではなく、できることを考えて、心の免疫力も高めたいと思っています。
科学は科学でしかと受け止めながら、今本当に大切なことは何か、自分の目や頭でしっかり考え、判断力を磨き、心の自由は奪われず、今日を生き生きと暮らしていきたいです。

皆さんとも、心折れそうな時には励まし合い、互いに足りない力を合わせながら、今日と明日を生きていけたらー、テラがそんなことのほんの小さな支えにでもなれば嬉しいです。
私もまた皆さんに励まされ支えられつつおります。

 

 

 

竹紙干支はりこ

毎年恒例で作っている竹紙干支はりこ。来年は「丑」(うし)ですね。

今年も、私が竹紙を漉き、向坂典子さんが陶器で型から作ってはりこにして出来上がり、販売しております。
ベーシックなキナリの他、柿渋竹紙なども出来上がって、色にも変化が加わりました。

こちらはキナリ竹紙。飾りのリースは近くの山で採ってきた蔓を丸めてみました。オレンジはカラスウリ。

少しずつ色の異なる竹紙はりこ。濃い茶色の分は、数年前に家の渋柿で自家製で作った柿渋を塗り、3年くらい柿渋竹紙の状態で寝かせてあったものです。最初はもっと薄い色だったけれど、時間を経て濃くていい感じの色に変化しました。

どれもひとつ1500円+消費税150円。西陣テラで販売中です(不在の折もありますので、お越し前にご一報ください)。ご遠方の方にはご送付もしています(送料200円〜)。
お電話、FAX、メールなどでお申し込みください。

コロナで揺れた今年でしたが、来年こそはもっと良い年になりますようにと願いを込めて手作りしています。

小林斐子草木染織展

11月もまもなく終わりです。
紅葉と小林斐子展があっという間に過ぎてゆきました。
報告が遅くなってしまいましたが、会期の様子をご紹介しておきますね。

DMでは手織りしたままの状態だった藍染のシルクの織物は、コートに変身して登場していました。
生葉から深い藍色までの藍のさまざまな濃淡が織り込まれていて、軽くて暖かな包み込まれるようなコートでした。

会場中央には、斐子さんが湖西の河原や野山から持って来られた植物がドド〜ンと生け込まれていました。ガマズミ、サルトリイバラ、カラスウリ、カキ、センダン、ナンキンハゼ、アジサイなどなど、秋の自然がやってきた!っと言う感じ。どれも染色材料としても使われていましたよ。

会期中には草木染めの講習会も行いました。
水曜日はウワミズザクラを材料に赤系統の色を染めました。この日は写真を撮り忘れてしまったのが残念ですが、優しいピンク系統の色が染め上がりました。

土曜日の材料はカルカヤ。全然目立たない、なんでもない空き地の雑草みたいな植物なのに、染め上がった色は鮮やかな黄色でした。

 

会場の外では、1週間の間に紅葉がみるみる進み、会場の中でも外でも、ふんだんに植物の色を楽しませてもらいました。

晴れている日の紅葉も美しかったですが、こんな霧の立つ日の清滝もまた、幻想的でありました。

最終日、清滝を訪れたディジュリドゥ奏者の古川英正さんが会場に立ち寄ってくれて、居合わせた方々が、肩に担いだ不思議な楽器に興味を持ち、少しだけディジュリドゥの音色を聴かせてくれました。

自然や神とも深く響き合うような音色にしばし時を忘れました。

会期が終わる頃には、落ち葉が積もり、道は紅葉の絨毯となっていました。

 

今日の清滝です

11月13日、今日午後の清滝です。


清滝の紅葉は市中よりは少し早く、ピークの8割位まで来たでしょうか。日当たりの良いところは鮮やかな赤、山の中程や日陰は黄色、それに常緑の緑が絡み合って、なかなか美しい景色です。この週末〜来週前半くらいが紅葉の盛りかも(天気が続けばもう少しイケそうかな)。朝晩うんと冷えて天気がよければ、もっと鮮やかさが映えるのではないかしら。

全国的にコロナ感染者も再び増え出して心配な日々ですが、清滝自体は山と川に囲まれた静かな集落です。テラも隙間風の多い古民家なので、通気は悪くないと思いますが、マスク、手洗い、消毒に気を配りながら、三密を避け、互いに留意しあい、落ち着いた展覧会ができるように心がけたいと思います。

草木染めワークショップについて

小林斐子さんの展覧会で行われる草木染めワークショップ

11月18日(水)のウワミズザクラ染めは、定員を超えましたので、申し込み受付終了とさせていただきます。

11月21日(土)のカルカヤ染めは、まだ若干名のご参加が可能です。ご希望の方はお申し込みください。

清滝もいよいよ少しずつ紅葉が始まってきたようです。展覧会頃にはきれいに色づいていると良いなあと思っています。

11月の展覧会「小林斐子草木染織展」

しだいに秋も深まってきました。
木々も種類によっては、すこ〜し紅葉を始めているようです。

さて、11月の展覧会「小林斐子草木染織展」をご案内します。
11月17日(火)〜11月22日(日)開催です。

コロナに揺れた今年は、いつにも増して、自然や植物の成長や変化が気持ちを支えてくれました。どんな時でも変わらず花を咲かせ実を結び種を次に繋げていこうとする小さな植物達ー、そんな植物から色を分けてもらい、草木染めし、手織りし、服に仕立てているのが小林斐子さんです。

元々は日本画を学び、着物の染織りからこの世界に入られた小林さんですが、出来上がった布を普段の暮らしの中で生かしたいと、使う機会の多い洋服に仕上げて展示販売しています。
絹糸を様々な野の植物で草木染めし、手織りしたコートやジャケットは軽くて暖かで、自然を身にまとう心地よさが魅力です。

会期中の水曜と土曜には、会場にて草木染めのワークショップも開催予定です。水曜はウワミズザクラ、土曜はカルカヤで染色予定。
各回少人数の5名程度で行いますので、ご希望の方はお早めにテラまでお申し込みください。
講習費はシルクストールなど材料費込みで3000円です。13時〜16時ごろまで。

竹紙のふすま貼り

先日来、竹紙を漉いていました。
真夏の間は猛暑に加えて蚊の猛攻に閉口していましたが、このぐらい涼しくなったらだいぶ楽というものです。

ここ数日は、ご縁ある方々に竹紙の作り方をお教えしたり、瓶のラベルやふすまの用の竹紙を漉いたりしていました。

そして、龍安寺近くの町家のイタリアンレストラン「ロカンダきだや」さんへ、ふすまの補修に出かけてきました。

もう7年くらい前?に竹紙でふすま貼りさせていただいたのですが、だいぶ破れも目立つようになり、一度メンテナンスをしたいと思っていました。

ロカンダきだやさんは、店主の木田さんが、誠実に丁寧に家庭的で繊細なイタリア料理を作っています。今年の3月以降、コロナ禍で店を閉めておいででした。

食べるものへの安全と信頼の気持ちも人一倍の方だけに、しんどい半年だったことと思います。
今は、室内のメンテナンスもコツコツされて、10月半ばからの再開に向けて最後の仕上げ中だそうです。

再開されたら、また料理をいただきながら、ふすまの仕上がり具合も見たいと思っています。

秋ですね

1o月になりました。朝晩はすっかり涼しくなり、ありがたい秋晴れの日が続いています。

先日は西陣テラの上に大きな虹がかかりました。

こんなに大きくてくっきりした虹は、あまり見たことがなくて、厳しかった今年の春から夏を辛抱したご褒美みたいで、なんだか嬉しかったなあ!

中秋の名月もありました。

こちらも久しぶりにこんなにくっきり冴え渡った月と火星を見て、清々しい気分でした。

 

コロナの頃に、必死で耕していた西陣の畑は、いまはすっかり朝顔に乗っ取られておりますが、こんな朝顔の海も嫌いではないのです。

でも、そろそろ秋の野菜を植えるとするかなあ。

 

9月のご報告

大きな嵐の予報とともに9月が始まりましたが、今年の嵐は少しこの地を避けて過ぎ去ってくれました。

同じ頃、大きなエネルギーのかたまりのような江崎満さんがやってきて展覧会。

ラジオ体操の日があったり、

お蕎麦の日があったり、

ギター弾き語りをしていただいたり(Duo睡蓮)、

ピアノ、ボイス、ディジュリドーの日があったり(音庭園+古川英正)、

今年も江崎さんを台風の目にして、いろいろな人が集い、語り、何かを感じたり、受け止め伝えあったりしながら、時間が過ぎてゆきました。

季節はまだ夏だと思っていたのに、いつの間にか秋がやってきて、すうっと涼しくなって9月が終わりました。