月別アーカイブ: 2019年7月

展覧会始まりました!

展覧会「土の器であること。」始まりました!
サブタイトルに〜「生きる」を楽しむロック魂の展示と販売〜とつけましたが、思ったとおり、そんな心をを持った人たちが集結しています。出展者ももちろんですが、来て下さる方々も、初日から個性的で熱い方々が、京都から、和歌山から、東京から……。会場で新たに知り合ったり、実は知り合いだったり、様々に綾をなして、アメーバーのようになにかが形を変え広がっていたりしていて、会場、まことに面白いです!

石田佳織さんの様々なツボ。50個も来ています。下に敷いてあるむしろ(ご実家から持ってきてくれました)がまたよく似合っています。貝殻やサンゴを砕いて入れて野焼きしたものの他、本焼きと野焼きを数度繰り返したものもあり、炎の力を感じます。

沖縄の竹、ホウライチクを使った、バーキやディールと呼ばれる生活道具としての竹細工。細かな部分に沖縄ならではの暮らしの知恵が詰まっています。沖縄の伝統的竹細工師・津嘉山寛喜氏のもとで学んだ若き新星、竹市彩乃さんの作品です。

 

沖縄に暮らす森岡尚子さんの写真。やんばるの鮮やかな植物や緑や海の青が、沖縄の風を伝えてくれています。そして、お料理上手な彼女の写真は彩り華やか、見ているだけで「ああ、おいしそう!ってつばを飲み込んでしまいます。31日〜1日には、御本人が在廊予定ですので、田んぼで収穫したお米をテラのおくどさんで炊いて、みなさんと一緒に食べたいと予定しています!
森岡さんが満月の日に仕込むという、20種類もの野草が入った酵素シロップと絵葉書もあります。

いつ飲んでみてもワッテチャイのチャイはうまい!どこと比べてもかなりうまい!
甘くて濃厚でスパイシーで、チャイはこうでなくっちゃと思う。
暑いインドの夏に熱いチャイを飲んだほうが体が落ち着くのは、訳あってのことなのでしょう。
やっぱり夏こそチャイだ!

2階の石田作品。ツボだけでなく、茶碗や皿類もあります。
ちゃんと成形されて、青い美しい釉薬をかけて、きちんと本焼きしたあと、それをふたたび野焼きしているのだそうです。炎に焼かれて、青い釉薬の下から、予期せぬ赤い色が出現したり、皿の表面にも思いがけない立体的な表情が現れています。
自分のイメージした形をあえて壊してまで、その先の予期せぬ世界を目指すイシダカオリの挑戦を、ぜひ、じかにご覧あれ!

 

 

いよいよ明日から!

「土の器であること。」展覧会はいよいよ明日からです。

今日は石田佳織さんと搬入作業でした。

梱包を解くたびに、様々な野焼きの土器が現れて、なんだか気分は遺跡の発掘現場のようです。
おお!これが縄文土器か?!(ではなくて)、石田佳織さんの土器か!
と思っているうちに、佳織さんの頭の中には、すでに空間構想がちゃんとできているらしく、あれよあれよという間に思いがけないコーナーが組み立てられていきました。

 

土器の中には、サンゴを砕いたものや、貝殻を砕いたものを入れていて、そうした石灰分を入れることで、焼いたときに日比や割れがでてしまう危険性も高まるのだそうですが、壊れることを恐れずに何度でもトライし、朽ち果てたもの、生き残ったもの、どちらも見せたい、とのことで、砕けた時をみていると、いろいろな感慨が湧いてきます。
そして、貝殻の粉が土器の中に星のように散りばめられた壺、ぜひ直に見ていただきたい。
美しいです!!

これははしごを二つつないでできた展示台。会場にてササッと組み立てられましたが、シンプルながら決まっています。

こうして、遺跡発掘現場と思っていたのが、いつの間にか、展示会場へと変貌を遂げていきました(と思う)。

石田佳織さんが沖縄で出会った竹市彩乃さんの生活の民具としての竹細工のこと、
自然の中で冷蔵庫を持たずに暮らす森岡尚子さんの野草の酵素シロップやたくさんの沖縄の写真のこと、
そして、ワッテチャイさんの本場インド仕込みの甘くてミルク、スパイスたっぷりのチャイのこと、

まだまだ書き足りませんが、それは追ってまたかきますね。まずは明日からの展覧会を無事オープンすることとしましょう!

石田佳織さんのこと

祇園祭の山鉾巡行も終わり、京都もいよいよ本格的な夏到来のはず、、とはいえ、今年はまだ雨が続いていてなんだか変な天気ですが、それでも自宅のこぶしの木からは、蝉の鳴き声が聞こえてきましたよ。

さて、次回の展覧会は7月末の愛宕山千日詣り前後に行われる「土の器であること。」野焼きの土器にこだわる石田佳織さんの展覧会に向けての作品制作が続いています。

少し前になりますが、大阪にある石田さんの仕事場を訪ねました。
以前は信じられないほど山奥に暮らしていた(集落の住人は、クマと格闘したこともあるという90代のお年寄りと彼女の二人きりしかいなかったし、その地はかつて南方熊楠が粘菌調査に逗留していたこともあった)石田さんですが、現在は生まれ育った大阪の街が生活の場です。
下町の風情も残した大阪の町なかで、こんな原始的な大地のエネルギーほとばしる土器の制作が行われているなんて、誰が想像できるでしょうか。

チラシに使った石田さんの写真は、実際のご本人より老けて見えるようで気になっていたので、今一度仕事場で撮った写真をアップしておきます。

手びねりで作られる壺には、沖縄のサンゴを砕いたものを入れています。それを入れ込むことで成分的に壊れやすくなる危険性もあるらしいのですが、あえてそこに挑んでいるそうです。脆さも含めて「土の器であること。」にこだわる石田佳織さんの土への思いを強く感じました。
「物が壊れていくこと」を恐れず受け入れながら、新たな創造に向かっていく。そこに、石田さんのものづくりがあるような気がします。

仕事場は大変整頓されていて、いつも目につくいちばん高いところに、今展に一緒に出展参加していただく森岡尚子さんが撮影した沖縄やんばるの森の写真が飾ってありました。この写真をみて、沖縄の大地のエネルギーを感じながら、作品を作っているそうです。

引き続き、今回の展覧会メンバーのことなども、少しずつアップしていきたいと思っています。