あっという間に日は過ぎて、六月の展覧会が終了しました。
やっぱり竹は無限の可能性を秘めた素材だと思います。
寳介さんの竹細工教室では、竹からものを作る楽しさを教えてもらいました。竹からヒゴを作る、そのヒゴを一目一目編む、小さな積み重ねがいつしか形になっていきます。ずっと平面で四角く編んでいたものが、ある段階で突然立体に曲線になっていくー、その変化にダイナミズムを感じます。ま、ちょっとぐらいいいか適当でも、なんて思っている自分のいい加減さは、後々結局きっちり自分にはね返ってきたりして、竹細工の作業をする間にいろいろなことを気づかされたりしました。
今竹生さんには会期中ずっと在廊していただき、お世話になりました。
展覧会の企画段階から今竹生さんがイメージしていた蛍のような灯り。今回はこの形となりました。竹紙の繊維は光に透かすと本当に美しいと思いますので、またいろいろな展開も考えられるかと思います。
竹紙のうちわも会期中に今竹生さんといくつか作りました。裏山の竹から柄や中骨もつくり、竹紙を貼って仕上げますが、なんでも一からやってみるとその仕組みもわかり、奥も深くて、やっぱり物作りは面白いものです。
ちょうど会期中は蛍飛ぶ季節でもあり、梅雨とは言いながら雨もさほど降らなかったので、川面や樹間で点滅する蛍を楽しむこともできました。宵に出会う人、自然、生き物たち、それもまた夢のように思えました。